エコとアニマルウェルフェア

東大寺の鹿が、観光客の捨てていったビニール袋を食べてしまったという。

ビニール袋に食べ物の味がついていて、紙と間違えて食べてしまったようだ。

 

ウミガメに、プラスチックのストローが刺さっていたという。

 

10年前に、私は富士山の樹海の清掃をした。

そのときに自然保護センターで話を聞いた時も、同じ問題があることを聞いた。

樹海には、大量の廃棄物が捨てられる。

人が見ていないから。

廃棄にお金がかかるから。

そんな理由で捨てられた、旅館の食器や病院の注射針、ビニール袋。

それを食べてしまう動物がいる。

 

正直、驚いている。

 

日本は、ポイ捨てが少ないし、町も綺麗。

プラスチック製品がたくさん普及しているけれど、ポイ捨てしなければ

動物に害はないだろうと思っていた。

 

10年前に樹海の清掃をしたときも、

ごみを大量廃棄した人たちを悪人に仕立て上げ、自分の問題とは別だと考えていた。

 

でも、プラスチック製品を生産しつづける限り、消費しつづける限り、動物たちの被害は続く。

 

イギリスでは、薬局の袋をビニール製にしただけで客からクレームが来たという。

パスタやシリアルを購入するときに、無料タッパーを設置し、返却を求めるスーパーも登場した。

 

そんなにエコの精神が強いのに、リサイクルされるはずのごみを異国に送って埋め立てていたりする。

 

論理がめちゃくちゃだと思うし、「やりすぎ」なところがあるとも思う。

 

でも、国民がこうして足並みをそろえることが、アニマルウェルフェアにつながる。

 

傷つかなくていい動物が、傷つかないために。

イギリスのエコの精神、今後も注目。